海の恵みとともに生きる式根島の暮らし。とりわけ、魚は日々の暮らしに欠かせないものです。しかし、魚というのは毎日確実に手に入るものではなく、まったく穫れない日もありますし、海が荒れれば船が出せません。逆に、一度にどーんと穫れすぎて、処理に追われる一日となることもあります。そんな生活の知恵の一つが「干物づくり」。今回は、最も身近な魚である「アオムロ」の干物の作り方をご紹介します!
「釣って、さばいて、干す!」島でたくさんアオムロが釣れたら、お土産に作ってみましょう。もちろん、ほかの魚でもOKです。

式根島とアオムロ
アオムロはムロアジの仲間です。ムロアジも同様に食べますが、島では圧倒的にアオムロの姿をよく見ます。日持ちがしない魚なので、生魚の流通はほとんどありませんが、「たんたん(なめろう)」や刺身は新鮮なアオムロが手に入る島ならではの味覚です。
式根島をはじめ、周辺の島々にとって、たくさん穫れるアオムロは欠かせない大事な魚です。クサヤの原材料としても知られています。
アオムロは大群が桟橋の周りに居着くこともあり、そんな時は釣るより網ですくうほうが早いほど。
それでは、さっそくアオムロを干物にしていきましょう。
干物づくりに必要な道具
- 包丁
- うろこ落とし(包丁の背でこすっても可)
- 塩
- クッキングペーパー
- 干しカゴ
- 持ち帰るなら保冷バッグ&保冷剤(凍ったペットボトルでOK)
干物づくりに向いている季節
気温が高すぎず、乾燥して、風がよく吹く季節がおすすめです。
式根島では10月~4月くらいがよいでしょう。夏の直射日光は魚の脂を酸化させ、湿度が多いと腐るため不向きです。気温や湿度が高い季節は、冷蔵庫でクッキングペーパーの上においてラップをせずに素干ししたり、脱水シートを使えば乾かせます。
アオムロのさばき方
アオムロは以下の手順で処理をします。
- 尾から頭に向かってうろこ取りを動かして、うろこを取る
- 胸びれ&腹びれの後ろで頭を落とす
- 腹から身を開き内臓を取り出す(背から開いてもOK)
- 血合いをこすり取る
- 水分をきれいにクッキングペーパーでとって下処理完了
写真で見る手順はこちらです。





下処理をしたアオムロに決め手となる塩をすり込むようにつけます。身の厚い方、裏表で加減を変えます。これは式根島の宿ひだぶん女将が懇切丁寧に解説する動画で確認してみてください。
アオムロの干物の干し方
塩をつけたら、天日干しにします。雨が降ってない日を選んで、風通しの良い場所で半日から1日程度干します。重ならないように、頭と尻尾を交互にすると効率よく並べられます。また、丸腰では一瞬でカラスの餌食になりますので、専用の干しカゴを使って、しっかり網で遮断する対策をしてください。

水分が飛んで、身がしまったら出来上がりです。色味も変わりますので、以下の写真で確認してください。


干しカゴとはこういうものです。色々タイプがあり、そんなに高くありません。My干しカゴ持参で来島する猛者もおります!
自炊滞在時のおかずになりますし、お土産にしたい場合は、持参するか、島内の宮房釣具店で購入した保冷バックに凍ったペットボトルを入れれば問題なく持ち帰ることができます。
注意するポイント
- アオムロは傷みやすい魚なので、釣ったら、すぐ血抜きして保冷する
- 鮮度の良い魚を使う/青魚なのでヒスタミン中毒に注意
- 天気が悪い日や湿度が高い日は干せません→冷蔵庫で乾燥する
- 虫と猫とカラスに注意!
- 持ち帰る時もしっかり保冷する(冷凍or冷蔵)
完成したアオムロの干物を実食!
干物はフライパンや魚焼きグリルで簡単に焼けます。さっそく食べてみましょう。

アオムロの干物は、普通のマアジの干物より、大きく、あっさりとしています。噛むと特有の旨味が出て、「アジより好き」という方もいらっしゃいます。身の柔らかさをいかして、焼きすぎないようにしてお召し上がりください。アジ茶漬けもオツですよ!
式根島に来たら、一番釣りやすいのがアオムロです。たくさん釣れたら、干物づくりにトライしてみましょう!
