速い!ゆれない!酔わない!

式根島と本土を結ぶ3時間の旅

東京・竹芝から伊豆諸島北部の島々をつなぐ高速ジェット船「セブンアイランド」。
これは、ボーイング社が開発した航空機技術を応用した水中翼船(ジェットフォイル)で、式根島では主に4月初旬~9月に活躍しています。

伊豆諸島への旅というと、夜行の大型客船というイメージが強いかもしれませんが、高速ジェット船が運行している季節は、3時間で式根島に到着。ぐっと気楽に、カジュアルに足を運ぶことができ、島が近くなります。また乗り物としても「人生一度は乗ってみたい」魅力があります。

今記事では、この高速ジェット船の概要から船内設備をご紹介します。

高速ジェット船「セブンアイランド結」

高速ジェット船とは

2002年に初就航した高速ジェット船「セブンアイランド」は、 “早い” “揺れない” 時速80kmの快適な高速走行で島々を結んでいます。現在は「セブンアイランド友」「セブンアイランド大漁 」「セブンアイランド結(2020年新造) 」の3隻が航路を担っています。

注目すべきは、旅のはじまりを盛り上げる船体のカラーリング。「セブンアイランド友」「セブンアイランド大漁 」は、生涯船を愛した東海汽船の名誉船長かつアンクルトリスで知られるイラストレーターの柳原良平氏、「セブンアイランド結」は東京オリンピック・パラリンピック(2020年)のエンブレム、大型客船さるびあ丸のカラーリングを手掛けた美術家の野老朝雄氏が担当しています。当日、どの船が乗り場に現れるか、楽しみながら待ちましょう。

さるびあ丸のアンクルトリス

高速ジェット船の主な特徴は以下の3点となります

  • 航空機技術を採用
    ジェットエンジンで海水を後方に吹き出し、海水から揚力(浮き上がる力)を得て推進する仕組みです。飛行機の場合は燃焼ガスを後方に吹き出して空気から揚力を得ますが、原理は同じです。
  • 全没翼型水中翼船
    従来の水中翼船(半没翼船)とは異なり、水中翼が完全に海面下に沈み込む「全没翼型水中翼船」を採用しています。海面の波の影響を直接受けないため、ハイスピードを維持しながらも、極めて滑らかで安定した航行が可能です。
  • 自動姿勢制御装置搭載
    航行中の船体の傾きや揺れをセンサーが感知し、自動で最適な姿勢に調整。抜群の乗り心地を提供します。また、高速走行中であっても、水中翼の抵抗を利用することで、自動車並みの短い距離で安全に停船できる高い制動性能を備えています。

海を飛ぶように疾走する姿がかっこいい!

スペック

総トン数176 t(結)、 164 t(友)、165 t(大漁)
全長約27 m(翼ダウン時)
全幅8.53 m
深さ2.59 m
馬力3800HP×2
航海速力43ノット(約80km/h)
旅客定員241名(結)、254名(友、大漁)
カラーリング美術家 野老朝雄氏(結)
画家 柳原良平氏(友、大漁)

座席案内図

高速ジェット船は1Fと2Fに分かれており、2Fは乗船口のある階になり、1Fは階段を降りたフロアになります。大きな荷物などは1Fに下ろさず、2F奥に置ける場合もあるので、乗務員と相談すると良いでしょう。

なお、インターネット予約時に座席の指定はできません。デッキなどはありませんので、乗船したら基本的に着席して過ごします。飛行機と同じように状況に応じてシートベルト着用が義務付けられるタイミングが繰り返されるので、トイレ等以外のときは、シートベルトをしたままにしている人がほとんどです。

高速ジェット船「結」

2020年に東海汽船がはじめて新造した高速ジェット船「結」は旅客定員241名とほかの高速ジェット船より席数が少ない代わりに、車椅子で利用できるバリアフリー席10席、多目的トイレを設置。車いすが回転できるスペースを確保し、昇降式チェアーも装備しています。

東海汽船HPより引用:「高速ジェット船座席案内図」

高速ジェット船「友」「大漁」

東海汽船HPより引用:「高速ジェット船座席案内図」

座席の様子

1F・2Fとも、左右窓側2列、真ん中という座席配置です。軽量・コンパクトなジェットフォイルの特性上、船室は省スペース設計となっています。

飲み物や食べ物がおける折り畳みの背面テーブルが付いています。

設備・自動販売機・サービス

トイレと荷物置場は1F・2Fともに配置され、自動販売機は1Fにあります。無料貸し出し毛布は自由に使えます。肌寒い時や眠る時など、膝にかけるとよいでしょう。

手荷物制限について

船内スペースが限られている高速ジェット船は、より手荷物の制限が厳しくなります。

船内持ち込み不可の物品

まず、大型客船・高速ジェット船ともに乗せられないものはこちらです

東海汽船HPより引用:「手荷物のご案内」

持ち込みできるサイズ・できないサイズ

手荷物には持ち込みできるサイズ制限があります。必ず乗船前に確認し、有料で載せられるものは、事前に窓口で「手荷物券(1,200円)」を購入しておきましょう。

こちらがないと改札で止められます。また、乗船できなくなる場合もあります。

サイズをはかったり、重量を計量できるハカリは、竹芝客船ターミナル内に用意があります。

[無料]持ち込みOK

  • 身の回り品(ハンドバッグ・ショルダーバッグ・鞄・カメラ・カメラ用品・小型リュックサック・手提げ袋・傘など)
  • 身の回りの品以外の手荷物:1人2個まで
    ※ダイビングバッグ・大型リュックサック・輪行袋入自転車(一部露出は不可)・ゴルフバッグ・釣り竿など。
    ※ただし三辺の和が120cm以下かつ、総重量20kg以下のもの(2個の場合は合算した総計)
  • 表示がある盲導犬・聴導犬・介助犬
  • 旅客が使用する車椅子等

[有料/1,200円]持ち込みOK

  • 三辺の和が120cm超または、総重量20kg超のもの(2個の場合は合算した総計。但し三辺の和が200cm以下で、総重量30kgが上限)
  • サーフボード・ボディーボード(ロングボードは不可)

持ち込み不可

  • 三辺の和が200cm超または、総重量30kg超のもの
  • 輪行袋入以外の自転車
  • 30Lを超えるクーラーボックス

よくある質問

Q
高速ジェット船のメリットは?
A
  • 時間がかからない
  • 走行中ゆれない(酔いにくい)
  • 帰る日ものんびりできる
Q
デッキには出られますか?
A

出られません。シートベルト着用義務がある区間も多く、基本的には着席して過ごします。

Q
インターネットは入りますか?
A

東京湾内や島に近づくと入ります。その他の場所は、とぎれとぎれといった感じです。ダウンロードしたコンテンツを楽しんだり、仮眠する方が多いようです。

Q
コンセントは使えますか?
A

各座席にコンセントはついていません。一部、付近のコンセントが使える場合もありますが、席の指定はできません。モバイルバッテリーを持参するなど、各自で工夫しましょう。

Q
窓は開けられますか?
A

開けられません。

Q
クーラーボックスが30Lより大きいのですが、どうしたらいいですか?
A

大型客船さるびあ丸でも30Lより大きなクーラーボックスは載せられません。サイズダウンするか、宿泊する宿にあらかじめ宅配便などで送りましょう。

Q
帰り便が欠航したらどうしましょう
A

高速ジェット船は大型客船より欠航の基準が上がります。事前に旅行期間の天気状況を把握しておくこと、日程に余裕を持つこと、代替手段として新島に連絡船にしきで渡り、飛行機で帰るルートを確認しておくとよいでしょう。

Q
日帰り旅行もできますか?
A

できます。大型客船さるびあ丸での弾丸日帰り旅は有名ですが、高速ジェット船も式根島の日帰り滞在時間は約2時間半と実は変わりません。何ができるかは、こちらの記事を参考にしてください。

Q
高速ジェット船は料金が高いですよね?
A

大型客船さるびあ丸の2等席よりは高いですが、特2等と同じくらいです。夜行・昼行のほかにも、それぞれメリットがありますが、時間をお金で買うという考え方もできます。

Q
酔ってしまったらどうしたらいいですか?
A

基本的に高速ジェット船は構造上酔いにくい船です。ただ、個人差もありますし、各島に停泊中は揺れますので、心配な方は事前に酔い止めを飲んでおきましょう。また酔ってから飲んでも効きます。船内は1F・2Fともトイレがあるほか、各席にエチケット袋が備えてあります。

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