
ハマウド

太平洋岸の暖地の海岸で見られる。茎は太く暗紫色の細かい筋があり、上部で分枝する。葉は1〜2回3出羽状複葉、細かい鋸歯がある。葉は厚く強い光沢がある。4〜6月に複散形花序を出し、白色の花を咲かせる。葉柄の基部はアシタバほど膨らまない。アシタバよりも大きく頑丈。切ったときの汁は無色〜白。
ヘビンチョアシタバ
式根島ではハマウドを「ヘビンチョアシタバ」と呼び、「アシタバ(明日葉)によく似ているが、明日葉ではないもの」として区別してきました。「ヘビンチョ」は、本物に対する「偽物」や「蛇のような」といったニュアンスを含む現地語の接頭辞であり、古くから島民が両者を見分けてきたこと物語っています。
しかし見慣れていないと、アシタバとハマウドはとてもよく似て見えます。茎に紫色の縦縞があるものがハマウドだと思えば間違いないでしょう。慣れてくれば、アシタバより大型でがっちりしていること、葉の光沢が強いことも分かります。最大の違いは、茎を折った際に切り口ににじむ汁の色です。アシタバは「カルコン」を含む鮮やかな黄色の汁を出しますが、ハマウドの汁は無色に近いか、白濁しています。また、アシタバよりも少し暗いところ、常緑樹が茂った海岸林にも生えています。
一般に食用にはされません。若芽や若い茎は食べられなくはありませんが、アシタバに比べて苦味が強く、繊維質も強く、美味しいものではありません。
DATA
| 和名 | ハマウド |
| 学名 | Angelica japonica A.Gray |
| 分類 | セリ科 Apiaceae |
| 大きさ | 1.0m〜1.5m程度(アシタバより大型になる) |
| 好む場所 | 暖地の海岸付近 |
| 式根島で見られる場所 | 海岸、道沿い |
| 分布 | 関東地方以西〜奄美群島、伊豆諸島、朝鮮半島南部 |




参考文献
林弥栄、門田裕一監修(2013)『山渓ハンディ図鑑1 増補改訂新版 野に咲く花』山と渓谷社、pp.492-493.
国立科学博物館 琉球の植物データベース 「ハマウド」 (2026年5月24日閲覧)
鈴木浩司(2017)「アシタバ」「ハマウド」in『改定新版 日本の野生植物 5』大橋広好・門田裕一・邑田仁・米倉浩司・木原浩 編著、平凡社、p. 389.
米倉浩司・梶田忠 (2003-) BG Plants 和名-学名インデックス(YList),http://ylist.info(2026年5月24日閲覧)
