香気とほろ苦さが特徴のセリ科の植物「明日葉(アシタバ)」は伊豆諸島を代表する食材と言っても過言ではないでしょう。

「今日摘んでも明日には新しい芽が出る」と言われるほどの旺盛な生命力が名前の由来で、島民の食生活を強く支えてきました。茎を折るとにじみ出る鮮やかな黄色い汁が見分けるポイントです。
詳しい生態は生物図鑑をどうぞ
暖地の海岸付近を好む明日葉は、島内の道沿いや林縁に自生するほか、各家庭の庭先や畑でも栽培されています。式根島では真夏と真冬を除くほぼ一年中採取でき、天ぷらや炒め物、おひたしなど島民の食卓に欠かせない山菜として長く親しまれてきました。
明日葉は風通しの良い半日陰を好むため、明日葉畑には肥料木の役割も果たすハンノキ(オオバヤシャブシ)を植え、その木陰で育てるのが伝統的です。
明日葉採り
明日葉は式根島では島内のいたるところで見られますが、最近はだいぶ数が減ったと島民は嘆きます。
原因は猛暑です。40度近くなる本土ほどの気温にならない式根島でも、最近は30度を超える日が増え、暑さと乾燥に弱い明日葉が減少してしまったのです。「明日葉が減るなんて考えたこともなかった!」と言いあいながらも、今後が心配です。
さて、明日葉採りは島民のだれもが得意です。簡単に見えて、「美味しい食べごろの明日葉」を見分けるにはコツがいります。
食用になるのは、柔らかな新芽と若い葉柄です。葉が開ききる前の、茎がみずみずしくやわらかいものが最上級ですが、葉が展開しても、つやがあるうちはおいしくいただけます。株が傷まないよう根元を軽く押さえながら、若い茎を折り取ります。1株から採りすぎなければ、翌週にはまた新芽が出てくる強い植物です。





明日葉、海苔、ふきんとう(ツワブキの芽)は、式根島の早春を代表する味覚です。

明日葉の食べ方
いろいろありますが、薄衣をつけて、サクサクに揚げた天ぷらが一番人気です。

最後に
式根島の山や土地はほとんどが島民の私有地です。無断立入りや植物採取はできませんのでご注意ください。
